「加賀みそ」とはどのような味噌を指すのでしょうか?
一つには、加賀地方で生産された農産物(米・大豆)を使用し、加賀地方で製造され包装された味噌を指すのが、確かに一番狭い意味での「加賀みそ」なのかもしれません。一方、古くから認知された特徴を備え、その地域で生産、加工および包装されたもので、その呼称がよく使われているものも「加賀みそ」と呼ぶことができます。一般的に知られている旧国名のつくものには、越後みそ、佐渡みそ、讃岐みそなどがあります。
東京などで「加賀みそ」というと、昔ながらの田舎味噌で中に大豆の粒が残った赤手の辛口の米味噌のイメージがありますが、地元ではどちらかと言うと麹の多い白手の米味噌が今では主流になっています。弊組合でも10種類以上の味噌を製造していますし、地域の中でもそれぞれに特徴のある味噌を製造しており、これが「加賀みそ」という一つの特徴を言い表すことも難しいものです。一般的には「米麹と水分の割合が多く、塩分も高めで、コクがある」と表現しています。
「塩分が高め」というと「体に悪い」との印象を受けがちですが、「こころもち少なめに味噌を入れていただいてもよい」と表現しますと「経済的な味噌」とも言う事ができます。あくまでも皆様方のお好みでお召し上がり下さい。